イギリス介護施設のアクティビティとはどんなものか

イギリス介護施設のアクティビティとはどんなものか

イギリス介護施設ボランティアでやったアクティビティとはどんなものか

レジデント(施設入所者)達は車椅子生活の人がほとんどで、自分で思うように体が動かせない人が多い。
日中退屈しないようにほぼ毎日なんらかのレクレーションが行われる
このレクレーションのことをアクティビティと呼んでいた。

日本の老人ホームなどでも毎日健康体操とかクイズとかカラオケなんかが予定されているが、そういったものだ。

クイズ系

クイズブック、クイズDVD

一番よくやったゲームの一つ。

クイズブックはアクティビティスタッフかボランティアがクイズを読み上げる。
答えが出ない時にはヒントを出さないといけないのだが、ヒントを考えるのが難しかった。

レジデントが好きなクイズは『一般知識』の分野だ。
テクノロジーや文学のようにちょっと専門的なクイズだと全くわからない人が出てきてしまう。
一般知識であれば全員が答えられるチャンスがあるからだ。

しかしあくまでも『イギリスの一般知識』である。
イギリスの小学校で教わるような事や、みんな知っている有名な歴史上の人物についての問題だ。

英語の数え歌や、アーサー王ビクトリア女王シェークスピア…。
私が知らないことばかりだった。
「ヒントを出して!」と言われても思いつくはずもないのだった(;ω;)

ワードゲーム Word game

長い単語の中にあるアルファベットを使って単語を作るクイズ。
例えばestablishmentからtable, shame, able, tea, establish, stable, mist…という具合だ。
establishmentの中にeは2つあるので、作る単語にもeは2回まで使えた。

スクラブル Scrabble


上の写真のようにアルファベットの書かれたコマを使い、単語を連結させて作っていく文字並べゲーム
スクラブルブックというこのゲーム用の辞書があり、その辞書に載っている単語は使えるルールだった。

数独 Sudoku


そのままSudokuで通じる。
やり方も同じ。
数字に強いレジデントの一人勝ちになってしまったので2〜3回しかやらなかった。

ピクショナリー pictionary


絵を描いて、それが何を表すのかを当てるゲーム。
適当に本を開いて最初に目に付いた単語を出題するというルールだった。
名詞(dog, bird, flower)などはともかく、形容詞(happy, beautiful)だと正解するのが不可能なレベルの難易度だった。
出題者の絵心に全てがかかっている。

体を動かす系

ボーリング


ボーリングのピンの代わりにアヒルの人形やぬいぐるみでゲームをした。
自分でボールが投げれない人には、一緒にボールを支えてボールを転がすようにした。

ストレッチ

10分とか微妙に残った時間にストレッチをすることもあった。
座ったままでも出来る首や肩のストレッチがメイン。
体が動かないレジデントには手を取って無理のないように少しだけ動かしたりした。

ものづくり系

フラワーアレンジメント


毎週水曜、フラワーアレンジ担当のイギリス人ボランティアがやってきて定期的に行われていた。
水を含ませたスポンジ状の土台に切り花を刺して配置していく。
女性に人気。一方男性の参加者はちょっと少なかった。


クリスマスにはキャンドルを使ってフラワーアレンジメントしてみた。
クリスマスデコレーションは一ヶ月は飾られているので萎れないように造花で作った。

カードづくり

レジデントの誕生日が近づくとその人へのバースデーカードを作った。
手の動かせないレジデントの場合はボランティアが代わりに作った。
どんな色のカードが良いか、どんなデコレーションをしたいのか、どんなメッセージを送りたいのかといったことを聞きながら希望のカードを作っていった。

クリスマス前にはクリスマスカードを作って送りあった。
クリスマスカードは日本の年賀状的な物なので親戚友人大勢に送る。
レジデント一人当たり10〜20枚のカードを作らないといけないのでこの時は一言コメントと宛名書きくらい。

塗り絵、お絵かき

塗り絵の本を使ってマーカーやペンで色を塗っていった。
これも手が動かせないレジデントにはどこにどんな色を塗りたいかを聞きながら塗り絵を仕上げていった。


これは絵の具を置いた紙を二つ折りにして作った絵。
ロールシャッハテストみたいで面白かった。

クッキング


カップケーキを作ることが多かった。
ケーキを焼くのは左上のピンクの機械。
オーブンがなくてもカップケーキが作れるカップケーキメーカー
15分くらいで焼ける。


焼きあがったケーキにデコレーションをするのがメインイベント。

ハロウィンにはお化けやこうもり、黒猫を使ってハロウィンっぽいデコレーション。


ポップケーキメーカーという丸いケーキが焼けるたこ焼き機みたいな機械もあった。

時にはピザ、カレーなどを作ることもあった。
これはそのままレジデントの夕食になった。

飾りづくり



これはクリスマスの飾りつけ。
イースター、ハロウィン、クリスマスといった季節のイベント毎にそれにあった飾り付けを作って廊下や教養リビングを飾った。
個人的には黙々と物作りをするのは好きなので楽しかったのだが、男性レジデントからは「幼稚園みたいだ」という厳しい意見も出ていた。

ビンゴゲーム

みんな大好きビンゴゲーム。
なぜイギリスの高齢者はこんなにもビンゴが好きなのか
週二回は午後のアクティビティはビンゴゲームと決まっていた。

地域の公民館などでも週末の夜にはビンゴゲーム大会が開催されていた。
パブでも曜日を決めてビンゴナイトというイベントが催されているようだった。

施設でもビンゴゲームでは実際にお金をかけていた
一人1〜2ポンドをかけて、ビンゴが当たれば4〜5ポンドがもらえるようなルールだった。
現金がかかっているのでみんな結構真剣に参加していた。

外出(ショッピング・パブなど)

2〜3人でショッピングパブに出かけることもあった。
洋服を買ったり、家族への誕生日プレゼントを買ったり。

外出の時にはレジデント1人につき原則ケアラーが1人つく。
人数が足りない時にはボランティアが手伝うこともあった。

外出の機会はあまり多くないので、外に出かけるときはみんな楽しそうだった。

夏にはビーチに出かけたり、クリスマスディナーに出かけることもあった。
このときは10人以上が一緒に出かけた。

車椅子が乗れるワゴン車3台。メンテナンススタッフの一人が運転手として駆り出されていた。
流石に1:1でケアラーがつくことができないので、自分で車椅子を動かせる人は自力で移動していた。

外部ボランティアによるイベント

地域の学校教会からボランティアコンサートが来ることもあった。

だいぶゆるーい感じだった教会のコーラス。
歌い出しが合わずにやり直すこと数度。
音も外れているしリズムもばらばらだった(^^;)

他にもアクティビティ専門スタッフが本部から派遣されて来ることもあった。
大体2時間くらいの時間、自己紹介に始まりクイズゲーム、輪投げ、ストレッチなどのゲームをやってくれる。
20〜30代の女性が多く、イメージとしては幼稚園の先生のような感じだ。
ゲーム進行が上手く褒め言葉のバリエーションが多彩だった。


施設での毎日を退屈しないようにというのがアクティビティの趣旨なので、色々なイベントが企画されていた。
こうしてまとめてみると結構色々なことをしているように見える。

しかし、日々の実感としてはいつも同じことをしているようでマンネリ感を感じてもいた
スタッフ人数の都合や予算の都合もあり、出来ることが限られる場合もあった。
そんな中でも工夫しながらアクティビティは予定されていたと思う。

他人を楽しませるのは難しいものだ…

 

では今回はこの辺で。
(°ω°)ノシ

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