赤十字インターンちょっと困ったお客さん④【紹介状にないものを借りるとゴネたうえ、個人情報だからサインしないと言うおばあさん】

赤十字インターンちょっと困ったお客さん④【紹介状にないものを借りるとゴネたうえ、個人情報だからサインしないと言うおばあさん】

赤十字インターンちょっと困ったお客さん④【紹介状にないものを借りるとゴネたうえ、個人情報だからサインしないと言うおばあさん】

 
私が今携わっているのは『カナダ医療器具貸出しプログラム』のボランティア。
 
このプログラムでは、医療機関からの紹介状に従って車椅子や松葉杖を無料で貸し出すことになっている。
 
あくまでも“医療機関からの紹介状に従って”貸し出すので、何を貸し出せるかは紹介状の記載に従うこちらで勝手に変更はできないのだ。
 
そこで比較的多いのが、紹介状にないけれども貸して欲しいという要望だ。
 
大抵は「このプログラムは医療者の紹介状が必要なので、この紹介状にチェックがないものは貸し出せないんですよ、ごめんなさい」で納得してくれるのだが、たまに無理を通そうとする人がいる
 

 
この日やってきたのは、来た時からすでに不機嫌そうなおばあさんだった。
 
彼女は紹介状を無視して「私はコレとコレとコレとコレが欲しいの。分かった!?」と言い放った。
 
そう言われてもこちらは何の権限もないボランティアなので紹介状の内容を変更することはできない
 
「私たちは紹介状に書かれているものを貸し出すことはできるけど、それ以外のものは貸し出すことができない。もし他のものが必要なら改めて紹介状をもらって来てください」と説明したものの、
 
「はぁ!?何言ってるのか分からないわ!私はコレがほしいのよ!」
 
と一蹴された。
 
改めて説明してみようと頑張ったが、何を言っても
「Pardon!?」「Sorry!?」
と言われる。どうも私の拙い英語では彼女には伝わらないようだ。
 
これは自分の手に負えないと思い、隣の同僚にバトンタッチ
 
 
同僚も同じように「紹介状にあるものは貸し出せるから、新しいものが欲しい時は新しく紹介状を貰ってきて」と説明しているがおばあさんは聞き入れない。
 
「私はすでにここに来ているし、紹介状はここにあるでしょ。なんでわざわざ病院に戻って新しい書類をもらって来なきゃいけないの、バカバカしい!
 
気持ちは分かる。紙切れ一つのために行ったり来たりしたくないですよねー。
 
しかし無理を言われてもルールはルールだし、私たちはただのボランティアでルールを変更する権限など持っていない。
 
困り果てた同僚は一生懸命説明する
 
「このプログラムは専門家の紹介状に従って必要なものを貸し出せることになっているので、欲しいものがあれば病院でそう伝えて紹介状を書いて貰ってください。
 
ここで勝手に紹介状を書き換えることはできません。
 
これはボランティアと寄付で成り立っているプログラムであり、寄付された医療器具を、必要としている多くの人とシェアするという理念があります。
 
寄付された在庫は限られたものなので、それをより多くの人と共有するためのルールです」
 
一生懸命説明している同僚の前でおばあさんはの顔はどんどん険しくなり、しまいに頭を抱え始めた。
 
まるで話の通じない人を相手にすることに、さも疲れ果てたかのようだった
 
「…あなた喋りすぎよ。そんなに沢山のことを一度に言われても理解できないわ、分かる?あなた沢山喋りすぎなのよ」
 
( ゚д゚)エッ?
 
流石に同僚も開いた口が塞がらなくなっていた。
 
無理を通そうと自分勝手なことを言っておいて、こちらが一生懸命説明したらそれは完全無視ですか、そうですか
 
おばあさんは
「頭が痛いわ。あなたの話を聞いていたら頭が痛くなったわ…」
と言って椅子に座って、そのあと全くこちらの話は聞かなくなった。
 
なのに帰らない
 
これは絶対自分の希望が通るまで動かないヤツだ…!
 
 
同僚もお手上げ状態になったので、マネージャーにパス
 
最終的にはマネージャーがおばあさんの主治医に電話をして状況を説明し、彼女が欲しがっているものを記載した新しい紹介状をファックスで送ってもらう、という方法で落ち着いた。
 
(本来、どういう医療器具を借りたいのかという相談は本人が主治医にするべき話であり、紹介状も本人が受け取ってくるべきものだ。)
 
で、マネージャーが新しい紹介状を確認して医療器具借出しの書類を整えた(マネージャーは普通この仕事はしない)
 
最後に書類に確認のサインを求めると、おばあさんが一言。
 
「個人情報だからサインしないわ」
 
( ゚д゚)…ポカーン
 
マジか。
それは新しい
その拒絶は始めて聞いた
 
マネージャーが
誰に何を貸したかを確認するためにサインが必要です。それに書類にサインしないのであれば医療器具を受け取る手続きに承諾しないということになりますので、これらのものを受け取ることは出来ませんよ」
 
と説明したりなだめたりしつつ、20分ほどかけてサインを書くことを了承して貰っていた
 
マネージャー、辛抱強い。
 
このおばあさんが強烈だったので、午前中の業務の半分以上はこのおばあさんの対応で終わってしまった受付にかかってくる電話は取れないし他のクライエントの対応は滞るしで、…正直言ってかなり迷惑だった(ー ー;)
 

 
ここまで対応が難しい人はそうそう来ないけれど、来たら他の業務が完全にストップしてしまうし、ここのサービスに不満ならもう来ないで欲しい…
 
では今回はこの辺で。
_(:3 」∠)_ 疲れたー
 

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